ビタミンBには、なぜB3やB4がないのですか?
 
たしかに「ビタミンB」という名前のつくビタミンには、ビタミンB1、B2はあっても、ビタミンB3やB4、さらにB5も存在せず、他にはビタミンB6やB12があるだけで、なぜか番号がとびとびです。

なぜビタミンBがこういう命名になっているのかというと、これはビタミン発見の歴史的な経緯によるものなのです。ビタミンは今世紀始め栄養学的に発見され、成長に必要な「未同定食事因子」として研究が始まりました。
そのためにまず、「脂溶性A」「水溶性B」という2種類に分類されていました。
その後、フンクという生化学者が、欠乏すると脚気を起こす食事性の因子を 、「生命(vita)に必要なアミン(amin)」という意味から、「ビタミン(vitamin)」と命名しました。
これは、のちのビタミンB1にあたります。しかし、その後続々とビタミンが報告されるようになり、技術も向上して単離が可能になると、かつて「水溶性B」と呼ばれていたビタミンBは、単一の化合物ではなく、多くの含窒素化合物であることが分かってきました。
そこでこれらを「ビタミンB群」と呼び、そしてこれに属するものを
、ビタミンB1、B2というふうに番号を付けて命名していったのです。
ただし、 ビタミンB3、B4、B5などは、一応報告されたものの、ビタミンと呼ぶには適さない物質であることが判明したため、現在では脱落しています。
現在 「ビタミンB群」 と呼ばれているものには、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6(ピリドキシン)、バタミンB12(シアノコバラミン)、およびナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸の計8つがあります。


《過去に「ビタミンB」と考えられていた物質の一覧

(注:現在もビタミンと認められているものは、赤字で示してあります)

過去の呼称
化学名
備考
ビタミンB1
チアミン
 
ビタミンB2
リボフラビン
ビタミンGもこれと同じ者であることが後に判明
ビタミンB3
ニコチン酸(ナイアシン)
ニコチン酸と呼ぶほうが一般的
ビタミンB4
アルギニン、シスチン
 
ビタミンB5
パントテン酸
パントテン酸と呼ぶほうが一般的
ビタミンB6
ピリドキシン、ピリドキサール
 
ビタミンB7
純粋物質として単離できず
 
ビタミンB8
もともとなし
 
ビタミンB9
もともとなし
 
ビタミンB10
ビタミンB12と葉酸の混合物
 
ビタミンB11
ビタミンB12と葉酸の混合物
 
ビタミンB12
コバラミン
 
ビタミンB13
オロット酸
 
ビタミンB14
純粋物質として単離できず
 
ビタミンB15
パンガミン酸
存在自体が疑問視されている
ビタミンB17
アミグダリン
 
ビタミンBc
葉酸
のちに葉酸であることが判明
ビタミンBt
カルニチン
 
ビタミンBx
p-アミノ安息香酸
 
ビタミンH
ビオチン
 

 

 

 

 


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