検査項目
基準値の範囲
高値(陽性)の症状・疾患
低値(陰性)症状・疾患
 薬剤の影響


血圧(BP)   至適血圧:収縮期血圧< 120mmHg 
かつ 拡張期血圧< 80mmHg
正常血圧:収縮期血圧< 130mmHg 
かつ 拡張期血圧< 85mmHg
高血圧症 低血圧症   
正常高値血圧:
収縮期血圧< 130mmHg〜139mmHg
または 拡張期血圧< 85mmHg〜89mmHg 
     








尿



尿pH 5.0〜7.5 (アルカリ性)
制酸剤の長期投与、過呼吸の継続、頻回の嘔吐、カリウム減少(腎不全、腎結石)、尿路感染症
(酸性)
糖尿病、痛風、腎炎、飢餓、脱水、発熱、下痢、肺気腫、肺炎、フェニルケトン尿症、アルカプトン尿症、結石症、アルコール中毒、動物性食品の過剰摂取、運動後
 制酸剤、ステロイドホルモン、クロロサイアザイド系薬の長期投与でアルカリ性
尿比重  陰性(-),1.002〜1.030  発熱・嘔吐・下痢等による脱水、高度の糖尿、蛋白尿、造影剤の混入 糸球体腎炎、腎盂腎炎、腎性尿崩症、腎障害 利尿剤、リチウム等は水分が増加して低比重となる。
尿糖(US,UG,Z) 陰性(−)
糖尿病、膵炎、甲状腺機能亢進症、、肝機能障害、薬剤性(ステロイドやサイアザイド系利尿降圧剤の服用中)、妊娠
 
尿たんぱく(P,E) 陰性(−)
急性・慢性腎炎、ネフローゼ症候群、尿路系疾患、尿路結石、尿毒症、二次性腎疾患、妊娠中毒症、横紋筋融解症
アミノグリコシド系抗菌薬、非ステロイド系抗炎症薬等の腎機能障害を惹起する薬剤では高値 
尿潜血(OB) 陰性(−) 膀胱炎、尿道炎、腎炎、尿路結石、腎臓癌、膀胱癌、激しい運動、横紋筋融解症 免疫調整薬、ワルファリンなどは陽性の原因、アスコルビン酸(ビタミンC)などの還元剤含有で偽陰性を呈する。 
ビリルビン  陰性(−)   閉塞性黄疸(腫瘍、結石、寄生虫等による肝外胆管の閉塞   エトドラク製剤により偽陽性となる事がある。尿中にアスコルビン酸や亜硝酸塩が大量に存在すると偽陰性になる事がある。 
尿ケトン体 陰性(−) 糖尿病、高熱疾患、絶食、下痢・嘔吐(脱水)、妊娠悪阻、過脂肪食、小児自家中毒など SH基を有する薬剤(グルタチオン製剤、ブシラミン等)の服用で、偽陽性を呈する事がある。
便

便潜血(OB) 陰性(−) 消化性潰瘍、腫瘍、ポリープ、消化管寄生虫症、感染症、静脈瘤等  
検査項目
基準値の範囲
高値(増加)疾患例
低値(減少)疾患例
薬剤の影響 











 






赤血球数
(RBC)
男性:4.0万〜5.5×106個/μL
女性:3.5万〜5.0×106個/μL
脱水、二次性多血症、ストレス多血症等
再生不良性貧血、腎性貧血、鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、出血性貧血等  
ヘモグロビン
(血色素)値

(Hb)
男性:14.0〜18.0g/dL
女性:12.0〜16.0g/dL
多血症、高地居住者、
運動後などの脱水
貧血、葉酸欠乏症、ビタミンB12欠乏症、膠原病、感染症、妊娠後期  イソニアジド、パラアミノサリチル酸、キニジン、ペニシリン、αメチルドーパ、抗菌薬、鎮静剤、化学薬品等により低値を示す事がある
ヘマトクリット
(Ht,Hct)
男性:40〜50%
女性:35〜45%
真性多血症、二次性多血症、脱水、新生児 貧血、骨髄異形成症候群、鉄分摂取不足、過多月経等 イソニアジド、パラアミノサリチル酸、キニジン、ペニシリン、αメチルドーパ、抗菌薬、鎮静剤、化学薬品等により低値を示す事がある
平均赤血球容積(MCV)  80〜100fL 大球性:巨赤芽球性貧血(悪性貧血、葉酸欠乏性貧血)  小球性:鉄欠乏性貧血、鉄芽球性貧血、サラセミア、ピリドキシン欠乏性貧血  
平均赤血球ヘモグロビン
(MCH) 
30〜35pg      
平均赤血球ヘモグロビン濃度
(MCHC)
 
30〜35g/dL      
白血球数
(WBC)
3,500〜9,000/μL 肺炎、虫垂炎、扁桃炎、白血病、細菌感染症、外傷、炎症性疾患、妊娠、喫煙
ウイルス感染症(風疹、麻疹)、再生不良性貧血 ステロイドの全身投与により高値。クロラムフェニコール、甲状腺治療薬(メチルチオウラシル、プロピルチオウラシル、チアマゾール)により、低値








好中球 40〜70%
(白血球百分率)
細菌感染症、急性心筋梗塞、急性虫垂炎、自己免疫疾患(リウマチ熱、血管炎症候群)、悪性腫瘍,慢性骨髄性白血病、ストレス等 重症感染症(敗血症、栗状結核)、腸チフス、再生不良性貧血、悪性貧血、SLE 副腎皮質ステロイド、薬物中毒で増加。NAIDs、抗リウマチ薬、リファンピシン、サルファ剤、抗痙攣剤、抗うつ薬、H2ブロッカー、ACE阻害薬、糖尿病用薬、抗不整脈薬等で低値
好酸球 1〜5%
(白血球百分率)
花粉症、喘息等のアレルギー性疾患、寄生虫感染症、猩紅熱、膠原病、慢性骨髄性白血病等 腸チフス  
好塩基球 0-1%
(白血球百分率)
アレルギー疾患、慢性骨髄性白血病など    
単球 0-10%
(白血球百分率)
結核、単球性白血病、発疹性の感染症(麻疹等)    
リンパ球 20-50%
(白血球百分率)
ウイルス感染症、流行性耳下腺炎、慢性リンパ性白血病、百日咳など AIDS、SLE、うっ血性心不全、末期癌  
血小板数
(Plt)
15〜35×104/μL 慢性貧血、骨髄機能亢進症、本態性血小板血症、真性多血症、出血 白血病、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病 、DICなど エピネフリン、ビンクリスチンで増加。キニン、サルファ剤で減少




プロトロンビン時間
(国際標準比)
(PT-INR)
0.9〜1.1INR 《延長》肝疾患、DIC(播種性血管内凝固症候群)、ビタミンK欠乏症、血液凝固因子欠損症、無フィブリノーゲン血症 血栓性静脈炎等  肝障害を起こす可能性のあるNSAIDs、降圧剤、抗菌薬、全身麻酔薬で延長、ビタミンK、ワルファリン、エ?テル麻酔後短縮
活性化部分トロンボプラスチン時間
(APTT)
30-40秒(または基準対照の±5秒)
《延長》DIC(播種性血管内凝固症候群)、フォン・ウィルブランド病、無フィブリノーゲン血症、血友病A,B、肝障害、ループス・アンチコアグラントの存在 DIC(血管内に活性化物質が存在している場合)、妊婦等  ヘパリンにより延長
D-ダイマー  1.0μg/mL以下  二次線溶の亢進状態、DIC、急性静脈血栓症、肺梗塞  低値の臨床的意義は少ない ウロキナーゼ、t-PA(組織型プラスミノゲンアクチベータ)、悪性腫瘍薬(パクリタキセル、ドセタキセル水和物)、止血薬(モノエタノールアミンオレイン酸、ポリドカノール)、抗リウマチ薬(トリシズマブ)で上昇
検査項目
基準値の範囲
高値(増加)疾患例
低値(減少)疾患例
薬剤の影響 

 









 







血清総たんぱく
(TP)
6.5〜8.0g/dL
脱水症、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、慢性感染症、膠原病等 ネフローゼ症候群、栄養不良、吸収不良症候群、肝硬変、熱傷、胸水・腹水の貯留、水疱性皮膚疾患、妊娠 インスリン、男性ホルモン、蛋白同化ホルモン、成長ホルモン、抗生物質大量投与により上昇。抗腫瘍薬、免疫抑制剤、副腎皮質ホルモンにより低下 




アルブミン(Alb) 4.0〜5.0g/dL(改良BCP法) ・急性炎症:α1↑,α2↑
・慢性炎症:Alb↓,α1↑,γ↑
・急性肝障害:Alb↓,α1↓,α2↓,γ↑(血清総蛋白量低下を伴う)
・慢性肝障害:Alb↓,α2↓,γ↑
・肝硬変:Alb↓,γ↑
・ネフローゼ:Alb↓,α2↑
・脱水,熱中症:Alb↑
・低蛋白血症:α1↓,α2↓
・先天性・後天性低γ-グロブリン血症:γ↓
・膠原病、悪性腫瘍:γ↑
・妊娠:Alb↓,β↑(血清総蛋白量低下を伴う)
ペニシリンG大量投与で偽低値を示す事がある 
α1−グロブリン 2〜3%
α2−グロブリン 5〜10%
β−グロブリン 7〜10%
γ−グロブリン 10〜20%
総ビリルビン
(TB)
0.2〜1.2mg/dL 黄疸 小球性低色素性貧血、悪液質 蛋白同化ステロイド、エストロゲン、経口避妊薬、リファンピシン等により上昇。ステロイド、フェノバルビタール等により低下
AST (GOT) 10 〜35U/ L 劇症肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、肝硬変、胆汁うっ滞、脂肪肝等 尿毒症、糖尿病性ケトアシドーシス、脚気 抗結核薬(イソニアジド・リファンピシン)、アセトアミノフェン、免疫抑制薬(メトトレキサート等)、ACE阻害薬で高値、抗リウマチ薬(ベシラミン)で低値
ALT (GPT) 5〜30 U/ L

急性肝炎、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、慢性肝炎、肝癌、肝硬変、閉塞性黄疸
※一般に肝炎ではALTがASTを上回り、肝硬変や肝癌ではASTの方がALTよりも上昇するといわれている

低値の臨床的意義は少ない 抗結核薬(イソニアジド・リファンピシン)、アセトアミノフェン、免疫抑制薬(メトトレキサート等)、ACE阻害薬で高値、抗リウマチ薬(ベシラミン)で低値
アルカリフォスファターゼ
(ALP)

100 〜350U/ L

肝疾患、胆道系疾患、骨疾患、甲状腺機能亢進症、慢性腎不全、妊娠
※小児〜思春期では骨の新生が盛んなため、成人の2〜3倍の値になることがある

先天性低リン血症 蛋白同化ステロイド(メテノロン)、フェノチアジン系抗精神病薬(クロルプロマジン塩酸塩)、マクロライド系抗生物質、抗結核薬、ACE阻害薬では高値。クロフィブラート、クロルプロマジン、クロロチアジド、フロセミド、テオフィリン、免疫抑制剤により低下
γ-GTP
(γグルタミール・トランスペプチダーゼ)

男性10〜50U/L以下
女性:10〜30U/L以下

アルコール性肝障害、胆汁うっ滞、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変等

抗てんかん薬(フェノバルビタール)、クロルプロマジン塩酸塩により高値
LDH
(乳酸脱水素酵素)
120〜220U/L 急性肝炎、肝癌、心筋梗塞、うっ血性心不全、悪性貧血、白血病、膵癌、大腸癌等、間質性肺炎等
※過度の運動で軽度上昇
抗てんかん薬(フェノバルビタール)、クロルプロマジン塩酸塩により高値




尿素窒素
(UN)
8〜20mg/dL
(女性:10-20%低値)

急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼ症候群、腎盂腎炎、腎結石、腎腫瘍、脱水症、高熱、うっ血性心不全、尿路結石 尿崩症、肝不全、低蛋白食 副腎皮質ステロイド、アミノグリコシド系抗菌薬、利尿薬、NSAIDs、シクロスポリン、シスプラチンで高値。蛋白同化ホルモンで低値 
クレアチニン
(Cr)
男性:0.5 〜 1.0 mg/dL
女性:0.4 〜 0.8 mg/dL
GFR低下(糸球体腎炎、腎不全、うっ血性心不全)、血液濃縮(脱水症、火傷)、筋細胞肥大(末端肥大症、巨人症) 腎障害、尿路結石、前立腺肥大、心不全、肝不全 H2受容体拮抗薬、NSAIDs、造影剤等で上昇
クレアチニンクリアランス
(Ccr)
80 〜 140mL/min 妊娠、糖尿病初期、激しい運動 腎障害、尿路結石、前立腺肥大、心不全、肝不全  


 
尿酸
(UA)
男性:3.5〜7.0 mg/dL
女性:2.5〜6.0 mg/dL
高尿酸血症、痛風、慢性腎不全、尿路結石症 肝疾患、ファンコニ症候群、ウィルソン病、アルコール中毒症等  利尿薬(サイアザイド系、ループ系)、αβ遮断薬、ロサルタンカリウム、尿酸排泄促進剤、尿酸生成抑制薬により低下
 クレアチンキナーゼ
(CK)
男性:60〜250IU/L
女性:50〜170IU/L
 
狭心症、心筋梗塞、横紋筋融解症、筋ジストロフィー、多発性筋炎、甲状腺機能低下症、脳出血、糖尿病、熱中症等  甲状腺機能亢進症、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチ等   


総コレステロール
(TC)
130〜220 mg/dL未満 高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病、肥満、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群など 家族性低コレステロール血症、二次性低コレステロール血症(甲状腺機能亢進症、 アジソン病等) イミダゾール系抗真菌薬、ステロイド、経口避妊薬、降圧薬(サイアザイド系利尿薬、β遮断薬)で高値。スタチン系、フィブラート系等脂質異常症治療薬で低値
HDL-コレステロール
(HDL-C)
40〜100 mg/dL CETP欠損症、家族性高αリポ蛋白血症、原発性胆汁性肝硬変症等 タンジェール病、LPL欠損症、慢性腎不全、糖尿病、甲状腺機能異常 脂質異常症治療薬(スタチン、フィブラート系薬等)、女性ホルモン(卵胞ホルモン剤:エストロゲン)、インスリン等で上昇。降圧薬(サイアザイド系利尿薬、β遮断薬)、ブロブコール、黄体ホルモン剤(プロゲステロン)等で低下
中性脂肪
(TG)
30〜150 mg/dL未満 高脂血症、タンジェール病、LCAT欠損症、糖尿病、甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症、クッシング症候群、膵炎、ネフローゼ症候群、飲酒など 甲状腺機能亢進症、副腎皮質低下症、肝硬変、末期癌など イミダゾール系抗真菌薬、サイアザイド系利尿薬、β遮断約、経口避妊薬、ステロイド、男性ホルモンで上昇。脂質異常症治療薬で低下


空腹時血糖値
(BS・FBS)
80〜110mg/dL未満 糖尿病、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、甲状腺機能亢進症 下垂体機能低下症、肝癌、肝硬変、副腎機能低下症アルコール性低血糖等 ステロイド剤、免疫抑制薬、脂質異常症治療薬、等により上昇。血糖降下剤、降圧剤により上昇 
ヘモグロビンA1C
Hb A1c
5.6%未満(JDS)) 糖尿病、腎不全 低血糖症、ヘモグロビン異常症  造血剤(鉄剤、エリスロポエチン)で低値
検査項目
基準値の範囲
高値(増加)疾患例
低値(減少)疾患例
薬剤の影響 










赤血球沈降速度
(赤沈、血沈、ESR)
男性:10mm/hour未満
女性:15mm/hour未満
100mm以上:多発性骨髄腫
50mm以上: 慢性関節リウマチなどの膠原病、肺結核
15mm以上:感染症、 悪性腫瘍 、心筋梗塞、貧血、妊娠後期

うっ血性心不全、DIC、赤血球増加症

 
CRP
(C反応性たんぱく)
陰性
定量:0.1mg/dL 以下
細菌・ウイルス感染症、リウマチ熱、悪性腫瘍、熱症、外傷、急性心筋梗塞、外科手術後等二高値 シクロスポリン等により低値 
抗ストレプトリジンO抗体価
(ASO)
250IU/mL以下 リウマチ熱、急性糸球体腎炎、猩紅熱、急性扁桃腺炎、血管性紫斑病、その他の溶連菌感染症等  




カリウム
(K)
3.5〜4.5mEq/L アシドーシス、腎不全、乏尿、無尿、組織壊死、低アルドステロン症 代謝性アルカローシス・糖尿病性アシドーシスの回復期、周期性四肢麻痺、嘔吐・下痢、アルドステロン症、肝硬変、ネフローゼ、本態性高血圧、多尿等 ジギタリス過剰投与、β遮断薬により高値
利尿薬、NaHCO3、インスリン等で低値
【参考文献】
1.高血圧治療ガイドライン2014  2.臨床検査値ガイドブック 第2版(じほう)  3.糖尿病治療ガイド2014-2015(日本糖尿病学会)  
4.日本臨床検査医学会ガイドライン(2012)   5.改訂5版 薬剤師のための臨床検査の知識
2015年改訂/禁無断転載
※ 各種情報については、最新の情報をご確認いただいた上で、ご利用下さい。
  ・本欄に掲載した基準値および疾患例は、あくまで参考として供するものです。
  ※基準値(範囲)は「正常な人の95%が当てはまる値」と理解して下さい。正常・異常を区別したり、特定の病態の有無を判断する値ではありません。
  ・基準値は測定法や測定機器により多少ばらつきがあり、各種文献上の検査値も多少異なっている事があります。